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相続財産の種類別 評価方法
相続財産の種類別 評価方法
不動産・預貯金・株式・その他の評価額の求め方
相続税の申告や遺産分割協議では、財産を「相続税法上の評価額」で評価します。財産の種類ごとに評価方法が異なるため、自分の財産に当てはまる方法を確認しておきましょう。
不動産
預貯金・現金
株式・有価証券
その他の財産
不動産の評価
路線価による概算計算
土地の評価方法
路線価方式(市街地)または倍率方式(郊外・農地)の2方式。どちらを使うかは国税庁の「評価倍率表」で確認。
建物の評価方法
固定資産税評価額がそのまま相続税評価額。市区町村が毎年発行する「固定資産税評価証明書」で確認できる。
1
路線価を調べる(市街地の土地)
国税庁の「路線価図・評価倍率表」サイトで、対象地に接する道路の路線価(千円/㎡)を確認。路線価は毎年7月頃更新されます。
路線価 = 1㎡あたりの評価額(千円単位)
2
土地の面積を確認する
登記簿謄本(登記事項証明書)に記載された地積(㎡)を使用。実測面積と異なる場合は測量が必要になることも。
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補正率を適用する
奥行き・形状・角地・不整形地などによって評価額が調整されます。正方形に近く整形されているほど評価が高く、旗竿地・不整形地は減額補正が適用されます。
評価額 = 路線価 × 面積 × 各種補正率
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小規模宅地等の特例を検討する
自宅(特定居住用宅地)は330㎡まで最大80%減額。事業用地(特定事業用宅地)は400㎡まで最大80%減額。適用要件を満たすか確認しましょう。
特例適用後 = 路線価評価額 × 20%(最大80%減)
路線価
千円/㎡
地積(面積)
㎡
小規模宅地の特例
概算評価額
3,600万円
※補正率は考慮していません。実際の評価には税理士への確認を推奨します。
預貯金・現金の評価
1
普通預金・当座預金の評価
相続開始日(死亡日)の残高がそのまま評価額です。銀行から「残高証明書」を取得して確認します。複数の口座すべてを対象にします。
評価額 = 相続開始日の残高
2
定期預金の評価
残高に加えて「既経過利子」(死亡日までに発生した利息)も評価額に含まれます。源泉所得税相当額を控除した後の金額が評価額です。
評価額 = 残高 + 既経過利子 − 源泉所得税相当額
3
外貨預金の評価
相続開始日の「TTB(対顧客直物電信買相場)」を使って円換算します。各銀行から残高証明書と為替レートの資料を取得します。
評価額 = 外貨残高 × TTBレート(相続開始日)
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現金(タンス預金)の評価
手元にある現金も相続財産です。金額がそのまま評価額になります。申告漏れは税務調査で発覚しやすいため、必ず申告が必要です。
評価額 = 手元現金の金額(額面どおり)
残高証明書は各金融機関の窓口で取得できます。手数料は1通500〜1,000円程度。相続開始日(死亡日)時点での残高を指定して請求します。
株式・有価証券の評価
上場株式の概算計算
上場株式
証券取引所で売買される株式。死亡日の終値・前月平均・前々月平均・死亡月平均の4つのうち最も低い価格で評価。
非上場株式(同族会社)
取引相場のない株式。純資産価額方式・類似業種比準方式・配当還元方式の3方式で評価。評価が複雑で専門家への依頼が実質必須。
1
上場株式:4つの価格を調べる
①死亡日の終値、②死亡月の月平均終値、③前月の月平均終値、④前々月の月平均終値 — この4価格を証券会社または証券取引所のサイトで確認します。
2
4つのうち最も低い価格を採用する
相続人に有利になるよう(=評価額を下げるよう)、4価格の最低値を使います。相続人自らが有利な価格を選択できる点が特徴です。
評価額 = MIN(終値・死亡月平均・前月平均・前々月平均)× 株数
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投資信託の評価
公募株式投資信託は「相続開始日の基準価額 × 口数 − 解約手数料等」で評価します。MRFなど元本確保型は額面価額で評価します。
投資信託評価額 = 基準価額(死亡日)× 口数 − 費用
4価格のうち最低値
円/株
保有株数
株
概算評価額
250万円
※4価格(終値・当月・前月・前々月の各平均)の最低値を入力してください。証券会社の残高証明書で確認できます。
その他の財産の評価
| 財産の種類 | 評価方法 | 確認書類・注意点 |
|---|---|---|
| 自動車 | 売却見込み価格(時価)。中古車市場の査定額が目安。 | 業者査定書。ローン残高はマイナス財産として控除。 |
| ゴルフ会員権 | 取引相場がある場合は取引価格の70%。ない場合は株式等の評価方法に準じる。 | 会員権業者への問い合わせ。名義書換料も考慮。 |
| 貴金属・宝石 | 売却見込み価格(時価)。専門業者による鑑定が必要。 | 鑑定書・査定書を取得。骨董品・美術品も同様。 |
| 暗号資産(仮想通貨) | 相続開始日の取引所の価格(最終価格)で評価。 | 各取引所からの残高証明書。ウォレット情報の把握も必要。 |
| 著作権・特許権 | 年間収益 × 継続年数(残存期間)を基に評価。 | 評価が複雑。税理士への依頼が実質必須。 |
| 貸付金・売掛金 | 債権の元本金額。回収不能部分は評価額を減額できる。 | 借用書・契約書。回収見込みの調査が必要。 |
| 書画・骨董 | 売却見込み価格。有名作家の作品は専門家による鑑定必須。 | 鑑定書の取得を推奨。評価額に幅が出やすい。 |
よくある疑問
相続税の評価額と実際の売却価格(時価)は違うのですか?▶
異なる場合がほとんどです。特に不動産は、路線価(相続税評価額)は時価の約80%を目安に設定されています。実際に売却すると路線価より高くなることが多いです。逆に不整形地・旗竿地などは路線価より低く売れることもあります。売却を検討している場合は不動産業者への査定も並行して行いましょう。
被相続人が経営していた会社の株価はどう評価しますか?▶
非上場株式(同族会社の株式)は「取引相場のない株式」として、会社の規模や状況に応じて「純資産価額方式」「類似業種比準方式」「配当還元方式」を使い分けます。評価が非常に複雑で、評価次第で相続税額が大きく変わるため、事業承継を専門とする税理士への依頼が必須です。
土地を複数人で共有していた場合の評価は?▶
共有地の場合、土地全体の評価額に持分割合を乗じた金額が相続財産の評価額になります。ただし共有地は将来の売却・利用に制約が生じるため、遺産分割の段階でできるだけ共有を解消しておくことが推奨されます。
評価が難しい財産がある場合、どうすればよいですか?▶
非上場株式・著作権・外国財産・特殊な不動産(工場・農地・山林など)は評価が複雑です。申告期限(10ヶ月以内)に間に合うよう、早めに相続税専門の税理士に相談することを強く推奨します。評価を誤ると修正申告や追徴課税のリスクがあります。
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