📋 目次
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OVERVIEW
法定相続情報証明書とは何か
法定相続情報証明書とは、法務局(登記所)が「誰が相続人になるか」を公的に証明してくれる書面です。正式名称は「法定相続情報一覧図の写し」といい、2017年(平成29年)5月29日から運用が開始されました。
相続手続きでは通常、亡くなった方(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本を一式まとめて各機関に提出する必要があります。これがとても大変で、枚数が多いと10〜20枚以上になることも珍しくありません。
📌 ひとことで言うと?
「大量の戸籍謄本の束を、法務局が確認・証明した1枚の書面に置き換えてくれる制度」です。この1枚を持っていれば、各相続手続き先に何度も戸籍謄本を提出しなくて済みます。
「大量の戸籍謄本の束を、法務局が確認・証明した1枚の書面に置き換えてくれる制度」です。この1枚を持っていれば、各相続手続き先に何度も戸籍謄本を提出しなくて済みます。
また、この書面は法務局が何枚でも無料で交付してくれるため(追加発行も無料)、複数の金融機関や不動産登記など、複数箇所での手続きがある場合に特に威力を発揮します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 法定相続情報一覧図の写し |
| 発行機関 | 法務局(登記所) |
| 制度開始 | 2017年(平成29年)5月29日 |
| 費用 | 無料(何枚でも) |
| 有効期限 | 特になし(発行から5年間は法務局で保管・再交付可) |
| 申請できる人 | 相続人、相続人の委任を受けた代理人(司法書士・弁護士など) |
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MERIT
取得するメリット
✅ 法定相続情報証明書がある場合
- 1枚の書面を使い回せる
- 複数機関への同時手続きが可能
- 追加発行が無料・何枚でも
- 手続きの大幅なスピードアップ
- 戸籍謄本を紛失・汚損するリスクなし
- 専門家への委任もスムーズ
❌ 戸籍謄本の束だけの場合
- 毎回セットにして提出が必要
- 1箇所ずつ順番にしか進められない
- 戸籍謄本の取り直しにコストがかかる
- 紛失・汚損のリスクがある
- 管理・保管が煩雑
- 手続き全体が長期化しやすい
💡 特に効果が大きいケース
複数の銀行口座、証券口座、不動産(複数物件)など、相続財産の種類や数が多い場合ほどメリットが際立ちます。3つ以上の金融機関で手続きする場合は、取得を強くおすすめします。
複数の銀行口座、証券口座、不動産(複数物件)など、相続財産の種類や数が多い場合ほどメリットが際立ちます。3つ以上の金融機関で手続きする場合は、取得を強くおすすめします。
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WHERE TO USE
どこで使えるか(利用できる場面)
法定相続情報証明書は、2024年現在、以下の主要な手続きで戸籍謄本の代わりとして使うことができます。
| 手続き | 利用可否 | 備考 |
|---|---|---|
| 不動産の相続登記(名義変更) | ✅ 利用可 | 法務局での手続きのため親和性が高い |
| 銀行・信用金庫の預金払戻し | ✅ 多くの金融機関で利用可 | 一部の地方銀行では対応が異なる場合あり |
| 証券口座の相続手続き | ✅ 多くの証券会社で利用可 | SBI証券・楽天証券など大手は対応済み |
| 相続税の申告 | ✅ 利用可 | 税務署への申告書添付として使用可 |
| 自動車の名義変更 | ✅ 利用可 | 陸運局での手続きに使用可 |
| 年金受給権の手続き | ✅ 利用可 | 日本年金機構での手続きに使用可 |
| 生命保険の保険金請求 | △ 保険会社による | 事前に保険会社へ確認を |
| 家庭裁判所の相続放棄申述 | ❌ 利用不可 | 戸籍謄本の原本が必要 |
⚠️ 注意:家庭裁判所での手続き(相続放棄、遺産分割調停など)では法定相続情報証明書を代替書類として使えません。戸籍謄本の原本が別途必要です。
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DOCUMENTS
取得に必要な書類
法定相続情報証明書を取得するために、法務局に提出する書類は以下のとおりです。
- 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の一式
- 被相続人の住民票の除票(本籍地記載のもの)
- 相続人全員の現在の戸籍謄本(続柄が確認できるもの)
- 申出人(相続人代表)の氏名・住所が確認できる書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 法定相続情報一覧図(自分で作成したもの)
- 申出書(法務局所定の書式)
状況によって追加で必要になる書類:
- 相続人に未成年者がいる場合 → 法定代理人(親権者)の確認書類
- 相続人が養子の場合 → 養子縁組に関する戸籍謄本
- 委任状(代理人が申請する場合)
📌 戸籍謄本の集め方のポイント
被相続人の出生から死亡までの戸籍は、異なる市区町村をまたいでいることが多く、複数の役所への請求が必要になります。「出生から死亡まで必要」と明記して郵送請求すると、役場が遡れる分をまとめて送ってくれる場合があります。手数料は定額小為替(郵便局で購入)で送付します。
被相続人の出生から死亡までの戸籍は、異なる市区町村をまたいでいることが多く、複数の役所への請求が必要になります。「出生から死亡まで必要」と明記して郵送請求すると、役場が遡れる分をまとめて送ってくれる場合があります。手数料は定額小為替(郵便局で購入)で送付します。
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PROCEDURE
取得の流れ(ステップ解説)
1
戸籍謄本一式を収集する
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を、関係する全市区町村から取り寄せます。相続人全員分の現在の戸籍謄本も必要です。郵送請求と窓口請求を組み合わせて効率よく集めましょう。
目安期間:1〜3週間
目安期間:1〜3週間
2
法定相続情報一覧図を作成する
A4用紙に、被相続人と相続人全員の氏名・続柄・生年月日などを記載した「家系図」のような書面を作成します。手書き・パソコン作成どちらでも可。法務局のホームページにひな形と記載例があります。
3
申出書を記入する
法務局所定の「法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書」を作成します。法務局ホームページからダウンロードできます。申出人の氏名・住所・被相続人との続柄・利用目的・必要交付枚数などを記入します。
4
法務局に申請する
管轄の法務局に書類一式を持参または郵送で申請します。申請先は「被相続人の本籍地」「被相続人の最後の住所地」「申出人の住所地」「被相続人名義の不動産の所在地」のいずれかを管轄する法務局です。
費用:無料
費用:無料
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法定相続情報証明書を受け取る
法務局による審査を経て、認証文が付いた「法定相続情報一覧図の写し(法定相続情報証明書)」が交付されます。
交付期間の目安:申請から1〜2週間程度
この時点で複数枚の同時交付を受けることも、後日の追加請求(5年間)も可能です。
交付期間の目安:申請から1〜2週間程度
この時点で複数枚の同時交付を受けることも、後日の追加請求(5年間)も可能です。
💡 何枚もらうべき?
手続きの件数分を取得するのが基本です。例えば「銀行2行+証券1社+不動産登記1件+相続税申告1件」なら5枚取得しておくと、複数機関に同時並行で手続きを進められます。追加発行は5年間無料でできるので、少し多めに取っておくと安心です。
手続きの件数分を取得するのが基本です。例えば「銀行2行+証券1社+不動産登記1件+相続税申告1件」なら5枚取得しておくと、複数機関に同時並行で手続きを進められます。追加発行は5年間無料でできるので、少し多めに取っておくと安心です。
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HOW TO WRITE
法定相続情報一覧図の書き方
法定相続情報一覧図は、自分で作成して法務局に提出します。ルールを守って正確に記載することが大切です。
記載すべき事項(被相続人について):
- 氏名
- 生年月日
- 死亡年月日
- 最後の住所(住民票除票記載の住所)
- 最後の本籍(任意記載)
記載すべき事項(相続人全員について):
- 氏名
- 続柄(長男、配偶者など)
- 生年月日
- 住所(任意記載)
⚠️ よくある記載ミス:
①続柄が不正確(「長男」のところを「子」とするのは不可) ②生年月日の元号・西暦のズレ ③亡くなった方の氏名が戸籍の表記と異なる(旧字体など)。戸籍謄本の記載と完全に一致させることが必要です。
①続柄が不正確(「長男」のところを「子」とするのは不可) ②生年月日の元号・西暦のズレ ③亡くなった方の氏名が戸籍の表記と異なる(旧字体など)。戸籍謄本の記載と完全に一致させることが必要です。
📌 法務局ホームページの活用を
法務局のウェブサイトに「法定相続情報一覧図の様式及び記載例」が掲載されています。「子がいる場合」「代襲相続がある場合」など、ケース別の記載例があるので参考にしてください。
法務局のウェブサイトに「法定相続情報一覧図の様式及び記載例」が掲載されています。「子がいる場合」「代襲相続がある場合」など、ケース別の記載例があるので参考にしてください。
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CAUTION
注意点・よくある失敗
戸籍謄本の提出は省略できるが、印鑑証明書は必要
法定相続情報証明書は戸籍謄本の代替にはなりますが、金融機関等の手続きで求められる「相続人全員の印鑑証明書」「遺産分割協議書」は別途必要です。すべての書類が不要になるわけではありません。
相続放棄した人は一覧図に記載しない
相続放棄をした相続人は、法律上「最初から相続人でなかった」扱いになります。一覧図には相続放棄をした人は記載しません(ただし、相続放棄の旨の注記が必要な場合もあります)。
家庭裁判所では使えない
相続放棄の申述・遺産分割調停・特別縁故者への財産分与の申立てなど、家庭裁判所が関わる手続きでは、法定相続情報証明書を戸籍謄本の代替として使うことはできません。
一覧図は法務局がチェックする → ミスは補正が必要
一覧図に記載ミスや不備があると、法務局から補正(修正)を求められます。遠方の法務局に申請した場合は再度郵送のやり取りが必要になるため、提出前に戸籍謄本と照らし合わせて丁寧に確認しましょう。
5年を過ぎると再交付できない
法務局が法定相続情報一覧図を保管するのは5年間です。5年を過ぎると再交付ができなくなるため、必要枚数を最初にまとめて取得しておくことをおすすめします。
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FAQ
よくある質問
取得に費用はかかりますか?
法務局への申請・交付は完全無料です。ただし、前段階として必要な戸籍謄本の取得には各役所の手数料(1通450円〜750円程度)がかかります。
郵送で申請できますか?
はい、郵送申請が可能です。申請書類と返信用封筒(切手貼付)を管轄法務局宛に郵送します。窓口に行く必要はありません。
相続人の一人が申請できますか?
はい。相続人の一人(申出人)が単独で申請できます。全員の同意や署名は不要です。
司法書士に代わりに申請してもらえますか?
はい。司法書士・弁護士・行政書士などの有資格者に委任して代理申請してもらうことが可能です。相続登記と合わせて依頼すると効率的です。
有効期限はありますか?
法定相続情報証明書自体に有効期限はありませんが、金融機関によっては「発行後○ヶ月以内のもの」と限定している場合があります。事前に各機関に確認しましょう。なお、法務局での保管期限は5年です。
相続人の住所は記載が必要ですか?
相続人の住所の記載は任意です。ただし、不動産の相続登記で使用する場合は住所の記載が必要になることがあります。
📝 まとめ:法定相続情報証明書のポイント
- 2017年開始の制度で、法務局が相続関係を公的に証明してくれる
- 取得・追加発行は完全無料
- 戸籍謄本の束を1枚に置き換えられるので、複数機関での手続きが大幅に効率化
- 銀行・証券会社・不動産登記・相続税申告など、多くの手続きで利用可能
- 家庭裁判所での手続きには使えない点に注意
- 発行から5年間は法務局で保管・再交付が可能
- 相続財産が複数ある場合や、複数の機関で手続きが必要な場合は積極的に取得を